挑戦を応援するマーケット

沼津中央公園で開催される定期マーケット『週末の沼津』では、毎回新しい出店者が登場する。
出店をする沼津近隣の生産者、飲食店、加工業を営む方々はこの地域らしい商材を提供する。

これからの兆しに対した商品、インスピレーションを表現し少し先の商いを試すことを推奨している。

3月に開催された初参加の2店舗についてお話を伺った。

まずは沼津国一沿いのケーキショップ ヴォワ・ラクテの大和さん。

創業して30年。お店でお客さんを待っている商売をしていました。
2年半前から店舗以外でも出店も開始しましたが、主に沼津市の北側エリアでの出店でした。
今回ははじめての南側エリアの出店です。
出店商品は“沼津発!リブランディング企画塾”で開発した 「追いモンブランソース」やモンブランなど。

出店をしてみるとまず感じたのが公園の緑の中で商品を並べる事ができるという気分の高揚・楽しさ。
他のお店目当ての方が、ついでに見ていってくれるというイベントならではの現象も初体験しました!
同時開催のマラソンイベントの参加者が、走り終わった後のエネルギー補給にスイーツが使われるということも初めて知りました。

次回出店の機会があれば、今回開発した追いモンブランソースを使ったアイス、かき氷なども良いかもしれません。
またタチバナを使ったフィナンシェなど、新しい地域食材でのお菓子の製造にも挑戦しています!

沼津で長年仕事をしていても、沼津の知らないことはたくさんありますね。
お店をしっかり続けていくために、地域食材もしっかり使って価値を感じてもらい、地域に愛されていきたいと思っています。
新しい取り組みを知ってもらう一つの手段として、まちなかで売れていくということも必要なことと考えることができました。

外での販売は、生菓子にとって難しさがあるということも改めての気づきです。
冷凍品の扱いやすさ、というものを改めて感じましたので、ケーキの冷凍品も検討してみたいですね。 


次にお話を伺ったのは愛鷹山の麓の金岡地区で、お茶を生産する山市・野秋さん。
茶葉小売業では実店舗を持たず、ECサイトや“ららぽーと沼津”にある“沼津コート”で販売をしている。

今回の週末の沼津への出店では、 新商品開発を考える上で重要な"消費者のデータ収集"を実施いたしました。

非対面販売のECサイトでは、データ収集が簡単にできます。
対面販売では、実際にお客様の反応を肌で感じる事ができます。

出店の際に、はじめてお会いする方から「instagramを見ています!」と声をかけて頂いたり、投稿内容のお話をするのも不思議な感覚でした。

対面販売で、出会う方とお話をしながら自分自身のキャラクターを認識して頂く事も、商売をする上で大切な事だと改めて実感しました。

特に、和紅茶の試飲販売が、女性からの反応が良かったです。
和紅茶とは日本茶の品種で、日本で栽培・製茶加工されるメイドインジャパンの紅茶です。

新しい"お茶のターゲット層"と"週末の沼津の客層" が重なることが、特に面白かったです。


今後の展開としては、茶葉小売業に加えて、
「お茶の時間をみんなで楽しむ」という文化を沼津から配信していきたいと考えています。
例えば、イギリスのティータイム文化のように、
気軽に声をかけて、その場にいる人とお茶を飲みながら、会話をするような"愉しむ時間"を共有できる様に演出したいと思います。

特に、週末の沼津のような心地よい空間で、 みんなで"お茶を愉しむ時間"を共有できれば、
まちの日常で、そんな光景の中に沼津産のお茶があるように。

週末の沼津のような空間ではそういう文化との相性もいいと思いました。 


初出店をしたお二人方からお話を聞いていると、週末の沼津らしい、ゆったりな時間を愉しむライフスタイルを大切にする方々と新しい商品のこれからの関係を探ることができたようだ。

まちの人たちが消費という形でつくり手を応援し、そして期待に応えようとその産物はさらに磨きあげられ、魅力が増していく。
地域にそんな自慢のモノが溢れ、誇りに想うこと、そして つくり手は商品を喜んで頂くまちの皆さんに感謝をすること。

週末の沼津はそんな“沼津の思いやり消費の循環”を確かめる場になっている。

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