NUMAZU HIMONO AWARD 2022が決定!
沼津ひものの会内に組織された「沼津ひものブランディング推進委員会」により、2022年5月15日、第一回沼津ひもの品評会が開催され同日受賞結果が発表された。
応募資格は「沼津ひものの会」(沼津魚仲買商ひもの加工組合、静浦ひもの協同組合)に属している会員事業者であることとし(2022年5月時点 組合員47社)、書類審査、8名の審査委員による厳正な実食審査を行い、認定業者の選定、ごはん/日本酒/ビール/ワインの4種に合うもの、そして最優秀賞と「NUMAZU HIMONO AWARD 2022」が決定した。
はじめての取り組み。
この取り組みの背景を取材した。
かつて沼津には300軒の干物のメーカーがあった。
現在は約60軒。
魚離れ、原料の不安定供給、干物の価値が伝わらない、、、
様々な要因があるなか、今できることから動きたいと沼津の干物製造メーカーが品評会を行うことを決めた。
品評会は干物メーカー9社が【 塩だけを使い干した鯵の干物のみ 】を出品。変化球なし、直球の素材で。
品評会に加え、審査員の方の結果を予想しながら品評会の干物を炭火で焼き食べ比べ、マーケットで販売する地域の食材を食べながら、べアードビールや白隠正宗の日本酒や沼津蒸留所のジンを飲んだりできる沼津の食も楽しめる『沼津ひものファン感謝デイ』として沼津魚市場で開催することになった。
開催前に地域や全国の方にも多く知って頂くため、クラウドファンディングも行い、イベントの開催1週間前に無事に目標も達成をした。
https://camp-fire.jp/projects/view/573046?list=search_result_projects_popular
はじめ、品評会について干物組合員の会議では、鯵と塩だけの素材でそんな味が変わらず、この品評は成り立つか?
そんな声が多く聞こえ、不安と共に企画は進んだ。
2022年5月15日10時、沼津魚市場で無事に『沼津ひものファン感謝デイ』がスタートした。
品評審査員は、東京から食文化を築いてきた和食のパイオニア・分けとく山の野﨑洋光氏、長野から産地認証の第一人者・マスソムリエの髙野氏、沖縄から海外輸出に長ける・萌すの後藤氏、沼津から酒蔵の杜氏であり社長である白隠正宗の高嶋氏、ベアードビールのベアードさゆり氏、ワインバーを営む橋本氏などに、5つの評価項目から採点をすることになった。
企画段階で不安だった味の違いに真剣に評価しているのを見ながら、主催者はドキドキをしながらもホッとしていた。
旨味や塩味など5つの項目から点数を付け、約1時間をかけ審査が行われた。
審査が終わり集計をしている間、野崎氏のデモが行われた。
メニューは冷や汁と、チーズご飯。
一つ一つの素材を大切にする料理。
干物に対する愛も感じられた。
美味しさと共に
“干物”という伝統の食の概念、食べ方、作り方、変えてはいけない所、変化していく所、これからのそんなことを考えるきっかけになった。
ワークショップは、現地とインスタライブで行われた。
担当はサスカワ内俊水産の内村さん。ご家族でプログラムを組み立てて頂き、奥様やお嬢さんもサポート。
沼津ひもの会の会長さんもお孫さんも来られり、他のメーカーさんもお子さんが手伝いに来られる風景がなんとも微笑ましく思えた。
沼津魚市場に約5時間『沼津ひものファン感謝デイ』を通じて会場にそして未来に”干物愛”が広がった。
企画会議の時に干物業界に対して悲観的な意見が出たり、冊子をつくる時の取材で「私の代で干物の生産は終わりにします」と仰る方もいたが、この取り組みを通じて、みなさんが干物づくりに心底誇りを持っていている事を知り、そして家族もそれを心から応援をしているんだなと、当日再確認ができた。
そして地域の方々が干物を愛し、やはりここは、『干物の街・沼津』なんだと改めて知ることになった。
新しい時代に向けて一歩踏み出した、沼津の干物業界。
こうして、新しい希望のきっかけになる風景を見ることができた。
【受賞結果】
「NUMAZU HIMONO AWARDS 2022」
■最優秀賞 :有限会社ヤマカ水産
■Be best with ごはん賞 :(株)マルヒガシ間宮水産
■Be best with 日本酒賞 :有限会社ヤマカ水産
■Be best with ビール賞 :株式会社五十嵐水産
■Be best with ワイン賞 :株式会社五十嵐水産
「NUMAZU HIMONO AWARDS 2022」認定業者
株式会社五十嵐水産
加倉水産
有限会社かね中冷蔵庫
長庄水産株式会社
有限会社丸栄水産
株式会社マルヒガシ間宮水産
有限会社マルヒロ水産
株式会社マルヤ水産
有限会社ヤマカ水産 (※五十音順)